仙腸関節障害
- 腰の下の方が痛い。
- お尻の片側が痛い。
- 立ち上がる瞬間に腰〜骨盤まわりがズキッとする。
- 寝返りや歩き始めがつらい。
- 長く座っていると、お尻や骨盤のあたりが痛くなる。
- 腰の検査では大きな異常がないと言われたけれど、痛みが続いている。
〖仙腸関節障害とは?〗腰と骨盤の境目に起こる痛み|ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店
仙腸関節障害とは、骨盤の後ろ側にある仙腸関節まわりに負担がかかり、腰の下部・お尻・骨盤まわりに痛みが出る状態です。
仙腸関節は、身体の中心に近い場所にあり、上半身の重さを下半身へ伝える役割を持っています。
そのため、
✅ 立ち上がる
✅ 歩く
✅ 片脚で支える
✅ 階段を上る
✅ 寝返りをする
✅ 車の乗り降りをする
✅ スポーツで踏み込む・ひねる
このような動作で負担がかかります。
仙腸関節は大きく動く関節ではありません。
しかし、わずかな動きや関節まわりの靭帯・筋肉のバランスが崩れることで、痛みにつながることがあります。
日本の脊椎領域の文献でも、仙腸関節は体幹と下肢の境界にあり、わずかな関節運動で衝撃吸収装置として働くと説明されています。また、不意の動きや繰り返し動作によって仙腸関節に微小な不適合が生じ、痛みにつながることがあるとされています。
ここで大切なのは、
「腰が痛い=腰椎だけが原因」とは限らない
という点です。
仙腸関節障害では、腰の骨や椎間板の検査で大きな異常が見つからない場合でも、骨盤の後ろ側やお尻周辺に痛みが出ることがあります。
特に、
✅ 腰の下の方が痛い
✅ お尻の片側が痛い
✅ 痛い場所を指1本で示せる
✅ 立ち上がりでズキッとする
✅ 長く座ると痛い
✅ 寝返りや歩き始めがつらい
このような場合は、仙腸関節まわりの負担も考える必要があります。
〖仙腸関節障害の原因と主な症状〗なぜ立ち上がり・寝返り・片脚荷重で痛くなるのか?|ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店
仙腸関節障害の原因は、ひとつだけではありません。
明らかな外傷で起こることもあれば、日常生活やスポーツ動作の繰り返しで少しずつ痛みが出ることもあります。
① 立ち上がり・片脚荷重・ひねり動作で骨盤に負担がかかる
仙腸関節は、左右の骨盤に力がかかる動作でストレスを受けやすい場所です。
特に、
✅ 椅子から立ち上がる
✅ 車から降りる
✅ 階段を上る
✅ 片脚で立つ
✅ 歩き始め
✅ 寝返り
✅ 身体をひねる
✅ 重い物を片側で持つ
このような動作で痛みが出ることがあります。
仙腸関節障害では、腰を大きく曲げる・反るというよりも、骨盤に体重が乗る瞬間や左右差のある動きで痛みが出ることがあります。
② 股関節・体幹・足部の使い方が関係する
仙腸関節は骨盤にあるため、腰だけでなく股関節や足部の影響も受けます。
たとえば、
✅ 股関節が硬い
✅ お尻の筋肉が使えていない
✅ 体幹が不安定
✅ 片脚立ちで骨盤がブレる
✅ 足部が過回内している
✅ 左右どちらかに体重をかけるクセがある
✅ 足を組むクセがある
✅ いつも同じ側で荷物を持つ
このような状態があると、仙腸関節まわりに負担が集中しやすくなります。
つまり、仙腸関節障害は、
骨盤だけの問題ではなく、股関節・体幹・足部を含めた身体の使い方の問題
として見ることが大切です。
③ 妊娠・出産後やスポーツ動作でも起こることがある
仙腸関節まわりは、妊娠・出産に伴う骨盤まわりの変化や、スポーツでの踏み込み・切り返し・片脚荷重などでも負担がかかります。
たとえば、
✅ 産後から骨盤まわりが痛い
✅ サッカーやバドミントンの切り返しで痛い
✅ ランニング後にお尻の片側が痛い
✅ ゴルフや野球の回旋動作で痛い
✅ 柔道や格闘技の踏み込みで痛い
このようなケースでも、仙腸関節まわりの評価が必要になることがあります。
海外のレビューでも、仙腸関節痛は外傷、妊娠、反復ストレス、スポーツ、脊椎手術後などに関連して起こる可能性があるとされています。
仙腸関節障害で出やすい症状
仙腸関節障害では、以下のような症状がみられます。
✅ 腰の下の方が痛い
✅ 骨盤の後ろ側が痛い
✅ お尻の片側が痛い
✅ 立ち上がりで痛い
✅ 歩き始めが痛い
✅ 寝返りが痛い
✅ 長く座ると痛い
✅ 片脚に体重をかけると痛い
✅ 階段や車の乗り降りがつらい
✅ 鼠径部や太ももに痛みが広がることがある
日本仙腸関節研究会などの資料では、仙腸関節障害を疑う所見として、痛い場所を指で示すOne finger test、鼠径部痛、椅子座位時の痛み増強、仙腸関節周囲の圧痛、仙腸関節ストレステストなどが評価項目として挙げられています。
ただし、ここは大切です。
仙腸関節障害は、自己判断だけでは決められません。
腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、股関節疾患、骨折、感染、腫瘍などでも、似たような腰・お尻の痛みが出ることがあります。
特に、
🟥 足のしびれが強い
🟥 足に力が入りにくい
🟥 排尿・排便の異常がある
🟥 発熱がある
🟥 転倒・事故後から強く痛い
🟥 夜間痛が強い
🟥 がん・感染症・骨粗しょう症の既往がある
このような場合は、早めに整形外科など医療機関での確認が必要です。
〖仙腸関節障害の保存療法と自宅での注意点〗骨盤を休ませるだけでなく、動き方を整えることが大切です|ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店
仙腸関節障害では、まず痛みを強くする動作を減らしながら、骨盤まわりへの負担を調整していくことが大切です。
海外の家庭医療系レビューでは、仙腸関節障害が疑われる場合、初期対応として薬物療法だけでなく、骨盤帯や体幹の機能を整えるリハビリ、徒手療法、運動療法を組み合わせた多面的な保存療法が推奨されています。
痛みの程度に合わせた考え方
🟦 軽度
立ち上がりや歩き始めで少し痛い
→ 痛みが出る動作を調整し、骨盤・股関節まわりの動きを整える
🟨 中等度
寝返り・階段・長時間座位で痛みが強い
→ 負担動作を減らし、骨盤を安定させる運動や施術を行う
🟥 強い症状
安静時も強く痛い、歩けない、神経症状がある
→ 整形外科で画像検査や医師の診察を検討する
自宅でやってよいこと
✅ 痛みが出る動作を一時的に減らす
✅ 長時間同じ姿勢を避ける
✅ 座るときに左右どちらかへ偏らない
✅ 足を組むクセを減らす
✅ 立ち上がりはゆっくり行う
✅ 痛みのない範囲で短く歩く
✅ 股関節まわりを軽く動かす
✅ お尻・体幹の筋肉を少しずつ使う
✅ 必要に応じて骨盤ベルトを一時的に使う
骨盤ベルトは、痛みが強い時期のサポートとして役立つことがあります。
ただし、ベルトをつければ根本的に治るわけではありません。
痛みが落ち着いてきたら、骨盤まわりを支える筋肉や股関節の使い方を整えていくことが大切です。
避けたいこと
⚠️ 痛みを我慢して長時間歩く
⚠️ 片側だけに体重をかけ続ける
⚠️ 足を組んで長く座る
⚠️ 痛い側を下にして寝続ける
⚠️ 強く骨盤をひねるストレッチをする
⚠️ お尻や腰を強く揉みすぎる
⚠️ ベルトだけに頼り続ける
⚠️ 足のしびれや筋力低下を放置する
仙腸関節障害では、強く揉めば早く治るというものではありません。
関節まわりが敏感になっている時期に強い刺激を入れすぎると、かえって痛みが増えることもあります。
大切なのは、
痛みの軽減 → 骨盤の安定性改善 → 股関節・体幹の動作改善 → 再発予防
という流れで進めることです。
〖ラッコ整骨院での評価とサポート〗腰だけでなく骨盤・股関節・足部・動作まで確認します|ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店
ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店では、仙腸関節障害が疑われる腰・お尻の痛みに対して、痛みの場所だけでなく、骨盤・股関節・体幹・足部・日常動作まで確認します。
ただし、仙腸関節障害の確定診断には、医師による診察や画像検査、必要に応じたブロック注射などが関係することがあります。
当院では、整骨院でできる評価を行い、必要に応じて整形外科での確認をご提案します。
① 痛みの場所と動作を確認します
まずは、どこが痛いのか、どの動きで痛いのかを確認します。
✅ 腰の中心なのか
✅ 骨盤の後ろ側なのか
✅ お尻の片側なのか
✅ 鼠径部まで痛むのか
✅ 立ち上がりで痛いのか
✅ 寝返りで痛いのか
✅ 片脚荷重で痛いのか
✅ 長時間座位で痛いのか
仙腸関節障害では、痛い場所を指1本で示せることがあります。
一方で、腰椎や股関節、神経症状が関係することもあるため、痛みの範囲を丁寧に確認します。
② 骨盤・股関節・体幹を評価します
当院では、仙腸関節そのものだけでなく、骨盤を支える周囲の動きも確認します。
✅ 股関節の可動域
✅ 骨盤の傾き
✅ 片脚立ちでの安定性
✅ お尻の筋肉の働き
✅ 体幹の安定性
✅ 太もも・股関節まわりの硬さ
✅ 左右の荷重バランス
仙腸関節まわりの痛みは、骨盤を支える筋肉や股関節の動きが関係することが多いため、痛みのある場所だけを見ても不十分です。
③ 足部・歩行・日常動作を確認します
ラッコ整骨院では、足部から全身を評価する視点も大切にしています。
仙腸関節は骨盤にある関節ですが、歩行時には足からの影響も受けます。
✅ 足部の過回内
✅ 左右の荷重差
✅ 歩幅の左右差
✅ 立ち上がり方
✅ 階段動作
✅ 車の乗り降り
✅ 子どもの抱っこ
✅ 仕事中の姿勢
このような動作を確認し、骨盤に負担が集中しにくい使い方をお伝えします。
④ 物理療法・手技・運動療法を組み合わせます
ラッコ整骨院では、状態に合わせて、物理療法・手技療法・運動療法を組み合わせます。
痛みが強い時期は、無理に強い刺激を入れず、痛みが悪化しない範囲でサポートします。
痛みが落ち着いてきたら、
🟦 痛みの軽減
🟩 骨盤・股関節の動き改善
🟨 体幹・お尻まわりの安定性改善
🟧 立ち上がり・歩行動作の修正
🟥 再発予防の運動療法
という流れで進めます。
仙腸関節障害では、痛みが取れた後も、同じ動き方に戻ると再発しやすいことがあります。
そのため、再発予防まで見据えて、骨盤・股関節・足部の使い方を整えることが重要です。
整形外科での検査をおすすめするケース
以下のような場合は、整形外科での確認をおすすめします。
🟥 転倒・事故後から強い痛みがある
🟥 安静にしていても痛みが強い
🟥 発熱がある
🟥 夜間痛が強い
🟥 足のしびれが強い
🟥 足に力が入りにくい
🟥 排尿・排便の異常がある
🟥 股関節の可動域制限が強い
🟥 がん・感染症・骨粗しょう症の既往がある
🟥 数週間たっても改善しない
腰や骨盤の痛みは、仙腸関節だけでなく、腰椎・股関節・内科的疾患などが関係することもあります。
必要な場合は、医師による診断や画像検査を受けることが大切です。
よくある質問
Q. 仙腸関節障害は、ぎっくり腰と違いますか?
ぎっくり腰のように急に痛みが出ることもあります。
ただし、仙腸関節障害では、腰の下部や骨盤の後ろ側、お尻の片側に痛みが出やすく、立ち上がり・寝返り・片脚荷重で痛みが出ることがあります。
Q. 画像検査で異常がなければ、仙腸関節障害ではありませんか?
画像検査で大きな異常が見つからなくても、仙腸関節まわりの痛みが関係していることがあります。
ただし、自己判断は危険です。腰椎・股関節・神経症状なども含めて評価することが大切です。
Q. 骨盤ベルトは使った方がいいですか?
痛みが強い時期の一時的なサポートとして役立つことがあります。
ただし、長く頼りすぎるのではなく、骨盤まわりを支える筋肉や股関節の使い方も整えていくことが大切です。
Q. ストレッチはした方がいいですか?
状態によります。
股関節まわりを軽く動かすことで楽になる方もいますが、強くひねるストレッチや痛みを我慢する運動は悪化につながることがあります。
Q. 整骨院では何ができますか?
痛みの場所や動作の確認、骨盤・股関節・足部・姿勢・歩行の評価、物理療法、手技療法、運動療法、日常生活動作のアドバイスを行います。必要に応じて整形外科での確認をご提案します。
まとめ
仙腸関節障害は、腰の下部や骨盤の後ろ側、お尻の片側に痛みが出ることがある症状です。
大切なのは、
「腰が痛いから腰だけ揉めばよい」
「骨盤がズレているだけ」
「画像で異常がないから問題ない」
と決めつけないことです。
仙腸関節まわりの痛みには、骨盤・股関節・体幹・足部・日常動作・スポーツ動作など、複数の要素が関係します。
ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店では、腰だけでなく、骨盤・股関節・足部・姿勢・歩行まで確認し、痛みの軽減と再発予防をサポートします。
腰の下の痛み、お尻の片側の痛み、立ち上がりや寝返りの痛みでお悩みの方は、お気軽にご相談ください😊
この記事の執筆者
執筆者:塩野圭吾
ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店 院長
柔道整復師/インソール療法スペシャリスト
最終更新日:2026年5月29日
引用文献
- Raj MA, Varacallo M. “Sacroiliac Joint Pain.” StatPearls. 2023.
- Newman DP, Soto AT. “Sacroiliac Joint Dysfunction: Diagnosis and Treatment.” American Family Physician. 2022;105(3):239-245.
- Lee A, Gupta M, Boyinepally K, Stokey PJ, Ebraheim NA. “Sacroiliitis: A Review on Anatomy, Diagnosis, and Treatment.” Orthopedic Reviews. 2022.
- 黒澤大輔.「仙腸関節痛の発生・慢性化のメカニズム」Journal of Spine Research.2021;12(6):789-795.
- 日本仙腸関節研究会.「仙腸関節固定デバイス適正使用基準」2023.
- 村上栄一.『仙腸関節の痛み 改訂第2版』南江堂.2024.
施術の流れ
受付でカウンセリング表を、お受け取りいただきます。ゆっくりお書き下さい。
ご記入いただいた内容を元に、じっくりお時間をとって個室でカウンセリングを行います。他に不調がないか丁寧にお聞きします。
カウンセリングの内容を元に、あなたに最も最適な施術の説明をさせて頂きます。
ご要望がありましたら、お気軽にお伝え下さい。
施術の説明を行った後、施術を行います。身体の構造を理解したソフトな手技で、強い力は使いません。
あなたの現在の体の状況をお話致します。院で出来ること、ご自宅で出来ること、気を付けて頂きたいことをお伝えしています。
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