梨状筋症候群
- お尻の奥が痛い。
- 長く座っていると、お尻から脚にかけてしびれる。
- 車の運転やデスクワークでお尻がつらい。
- 歩くとお尻の奥に違和感がある。
- ストレッチをしてもなかなか良くならない。
- 坐骨神経痛と言われたけれど、腰よりお尻の痛みが気になる。
〖梨状筋症候群とは?〗お尻の奥で坐骨神経が刺激される状態|ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店
梨状筋症候群とは、お尻の奥にある梨状筋という筋肉の周囲で、坐骨神経が圧迫・刺激されることで、お尻から脚にかけて痛みやしびれが出る状態です。
梨状筋は、仙骨から太ももの骨に付着する筋肉で、股関節を外側に開いたり、骨盤や股関節の安定に関わります。
この梨状筋の近くを、坐骨神経が通っています。
そのため、梨状筋が硬くなったり、周囲の組織に負担がかかったりすると、坐骨神経が刺激されることがあります。
症状としては、
✅ お尻の奥が痛い
✅ 長く座るとつらい
✅ お尻から太もも裏に痛みが広がる
✅ 脚にしびれのような違和感がある
✅ 車の運転で痛みが強くなる
✅ 股関節を動かすとお尻が痛い
などが出ることがあります。
日本脊髄外科学会の解説でも、梨状筋部の圧迫で脚の後ろ側に痛みやしびれが誘発されることがあり、MRIで明らかな異常を認めにくい場合もあると説明されています。
ただし、ここはかなり大切です。
梨状筋症候群は、自己判断で決めつけない方がよい症状です。
お尻から脚にかけて痛みやしびれが出る場合、原因は梨状筋だけとは限りません。
たとえば、
✅ 腰椎椎間板ヘルニア
✅ 腰部脊柱管狭窄症
✅ 腰椎すべり症
✅ 仙腸関節障害
✅ 股関節疾患
✅ 坐骨神経痛
✅ 末梢神経の絞扼
✅ 筋肉・筋膜由来の痛み
などでも似た症状が出ることがあります。
そのため、梨状筋症候群では、
お尻だけでなく、腰・神経症状・股関節・骨盤まで確認すること
が大切です。
〖梨状筋症候群の原因と主な症状〗なぜ座る・歩く・股関節を動かすと痛くなるのか?|ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店
梨状筋症候群の原因は、ひとつだけではありません。
お尻の筋肉が硬いだけでなく、股関節の使い方、骨盤の安定性、長時間座位、スポーツ動作、足部の崩れなどが関係することがあります。
① 長時間座ることでお尻に負担がかかる
梨状筋症候群では、座っている時間が長い方に症状が出ることがあります。
特に、
✅ デスクワーク
✅ 車の運転
✅ 長時間の勉強
✅ 座りっぱなしの仕事
✅ 片側のお尻に体重をかけるクセ
✅ 足を組むクセ
✅ 硬い椅子に長く座る
このような状態が続くと、お尻の奥にある筋肉や神経周囲に負担がかかりやすくなります。
日本脊髄外科学会の解説でも、座位で殿部を圧迫しないようにするなど、症状が誘発される日常動作を避けることが治療上大切とされています。
② 股関節・骨盤・体幹がうまく使えていない
梨状筋は股関節の動きに関係する筋肉です。
そのため、
✅ 股関節が硬い
✅ お尻の筋肉がうまく使えていない
✅ 骨盤が不安定
✅ 片脚立ちで骨盤がブレる
✅ 体幹が安定しない
✅ 歩くときに左右差がある
✅ 足部が過回内している
このような状態があると、梨状筋やお尻まわりに負担が集中しやすくなります。
つまり、梨状筋症候群は、
お尻だけの問題ではなく、股関節・骨盤・体幹・足部を含めた使い方の問題
として見る必要があります。
③ スポーツや反復動作でお尻まわりに負担がかかる
梨状筋症候群は、スポーツや反復動作でも起こることがあります。
たとえば、
✅ ランニング
✅ サッカーの切り返し
✅ バドミントンの踏み込み
✅ ゴルフの回旋
✅ 野球の投球・打撃
✅ 筋トレのスクワット・ランジ
✅ 長時間の自転車
このような動作では、股関節や骨盤まわりに繰り返し負担がかかります。
特に、股関節の動きが硬い方や、体幹が不安定な方は、お尻の奥の筋肉が過剰に働きやすくなることがあります。
梨状筋症候群で出やすい症状
梨状筋症候群では、以下のような症状がみられます。
✅ お尻の奥が痛い
✅ 座っていると痛みが強くなる
✅ お尻から太もも裏に痛みが広がる
✅ 脚にしびれっぽい違和感がある
✅ 車の運転でつらい
✅ 歩き始めにお尻が痛い
✅ 股関節を動かすとお尻が痛い
✅ 階段や坂道で違和感がある
✅ ストレッチで一時的に楽になる
✅ 腰よりもお尻の痛みが気になる
検査では、梨状筋部への圧迫や股関節を動かす誘発テストで症状が再現されることがあります。StatPearlsでは、梨状筋症候群の評価は主に臨床的に行われ、FreibergテストやPaceテストなど、梨状筋にストレスをかける検査が紹介されています。
ただし、以下の症状がある場合は注意が必要です。
🟥 足に力が入りにくい
🟥 つま先が上がりにくい
🟥 しびれが急に強くなっている
🟥 排尿・排便の異常がある
🟥 股の間の感覚が鈍い
🟥 安静にしていても強い痛みが続く
🟥 発熱や夜間痛がある
🟥 転倒・事故後から痛みが出た
このような場合は、梨状筋症候群と決めつけず、整形外科など医療機関での確認が必要です。
〖梨状筋症候群の保存療法と自宅での注意点〗お尻をほぐすだけでなく、負担の原因を整えることが大切です|ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店
梨状筋症候群では、まず症状を強くする姿勢や動作を減らしながら、お尻・股関節・骨盤まわりの負担を整えていくことが大切です。
治療では、梨状筋ストレッチ、日常動作の調整、薬物療法、ブロック注射などが選択されることがあります。日本脊髄外科学会も、日常動作の調整、薬物療法、梨状筋ストレッチ、症状が強い場合の梨状筋ブロックなどを治療法として紹介しています。
また、日本の専門誌でも、梨状筋症候群は診断に慎重さが必要で、保存療法を原則とし、運動療法も重要とされています。
痛み・しびれの程度に合わせた考え方
🟦 軽度
座るとお尻が痛いが、日常生活は大きく困らない
→ 座り方や姿勢を見直し、股関節まわりを軽く動かす
🟨 中等度
座位・歩行・階段で痛みやしびれがはっきり出る
→ 症状が出る動作を調整し、腰・骨盤・股関節を評価する
🟥 強い症状
脚のしびれが強い、力が入りにくい、症状が悪化している
→ 整形外科で画像検査や医師の診察を検討する
自宅でやってよいこと
✅ 長時間座りっぱなしを避ける
✅ 30〜60分ごとに立ち上がる
✅ 足を組むクセを減らす
✅ 痛い側のお尻に体重をかけ続けない
✅ 股関節まわりを軽く動かす
✅ 痛みのない範囲でお尻のストレッチを行う
✅ 硬い椅子ではクッションを使う
✅ 歩行や軽い運動で血流を保つ
梨状筋ストレッチは役立つことがありますが、強く伸ばせば良いわけではありません。
痛みやしびれが強い状態で無理に伸ばしすぎると、神経や筋肉への刺激が増えて、かえって症状が悪化することがあります。
避けたいこと
⚠️ 痛みを我慢して長時間座り続ける
⚠️ お尻を強く押しすぎる
⚠️ しびれが増えるストレッチを続ける
⚠️ 足を組んで長時間座る
⚠️ 強いマッサージだけで解決しようとする
⚠️ 腰椎由来の神経症状を見逃す
⚠️ 排尿・排便異常を様子見する
梨状筋症候群では、
お尻をほぐすことだけが治療ではありません。
大切なのは、
🟦 痛み・しびれの確認
🟩 座り方・姿勢の調整
🟨 股関節・骨盤の動き改善
🟧 体幹・お尻まわりの安定性改善
🟥 再発予防の動作改善
という流れで進めることです。
〖ラッコ整骨院での評価とサポート〗お尻だけでなく腰・骨盤・股関節・足部まで確認します|ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店
ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店では、梨状筋症候群が疑われるお尻・脚の痛みに対して、痛みのあるお尻だけでなく、腰・神経症状・骨盤・股関節・足部まで確認します。
梨状筋症候群は、坐骨神経痛と似た症状が出るため、
腰椎由来の症状か、お尻まわり由来の症状かを見極めること
がとても重要です。
① 痛み・しびれの範囲を確認します
まずは、症状の出方を確認します。
✅ お尻だけが痛いのか
✅ 太もも裏まで痛いのか
✅ ふくらはぎ・足先までしびれるのか
✅ 座ると悪化するのか
✅ 歩くと悪化するのか
✅ 腰を動かすと脚に響くのか
✅ 股関節を動かすと痛いのか
✅ 片側だけなのか、両側なのか
坐骨神経痛のような症状がある場合、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症なども含めて確認する必要があります。
② 神経症状を確認します
当院では、痛みだけでなく、しびれや筋力低下の有無を確認します。
✅ 感覚の左右差
✅ 足首や足指の動き
✅ つま先立ち・かかと歩き
✅ 下肢伸展挙上テスト
✅ 歩行時の脚の使い方
✅ 筋力低下の有無
足に力が入りにくい、つま先が上がりにくい、しびれが急に強い場合は、整形外科での検査をご提案します。
③ 骨盤・股関節・足部を評価します
梨状筋症候群では、股関節や骨盤の使い方が重要です。
当院では、
✅ 股関節の可動域
✅ 骨盤の傾き
✅ お尻の筋肉の硬さ
✅ お尻の筋肉の働き
✅ 片脚立ちでの安定性
✅ 歩行時の左右差
✅ 足部の荷重バランス
✅ 足部の過回内
を確認します。
ラッコ整骨院では、足部から全身を見る視点も大切にしています。
足部の崩れや荷重バランスの乱れが、骨盤・股関節・お尻まわりの負担につながることもあります。
④ 物理療法・手技・運動療法を組み合わせます
ラッコ整骨院では、状態に合わせて、物理療法・手技療法・運動療法を組み合わせます。
痛みやしびれが強い時期は、無理に強い刺激を入れず、症状が悪化しない範囲でサポートします。
痛みが落ち着いてきたら、
🟦 痛み・しびれの軽減
🟩 腰・骨盤・股関節の動き改善
🟨 お尻・体幹まわりの安定性改善
🟧 座り方・歩き方の修正
🟥 再発予防の運動療法
という流れで進めます。
大切なのは、
梨状筋だけを揉み続けることではなく、なぜ梨状筋まわりに負担が集中したのかを整えること
です。
整形外科での検査をおすすめするケース
以下のような場合は、整形外科での確認をおすすめします。
🟥 足のしびれが強い
🟥 足に力が入りにくい
🟥 つま先が上がりにくい
🟥 排尿・排便の異常がある
🟥 股の間の感覚が鈍い
🟥 安静にしていても激痛が続く
🟥 夜間痛が強い
🟥 発熱がある
🟥 転倒・事故後から症状が出た
🟥 症状が日に日に悪化している
🟥 数週間たっても改善しない
梨状筋症候群は、診断に迷うことが多い症状です。
必要に応じて整形外科で画像検査や医師の診察を受けることが大切です。
よくある質問
Q. 梨状筋症候群は坐骨神経痛と同じですか?
坐骨神経痛は、お尻から脚にかけて出る痛みやしびれの総称です。
梨状筋症候群は、その坐骨神経痛のような症状を起こす原因のひとつと考えられます。ただし、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症でも似た症状が出るため、見極めが大切です。
Q. お尻を揉めば治りますか?
一時的に楽になることはありますが、お尻を揉むだけでは不十分なことがあります。
股関節・骨盤・体幹・足部の使い方や、座り方・歩き方まで確認することが大切です。
Q. ストレッチはした方がいいですか?
軽い梨状筋ストレッチで楽になる方もいます。
ただし、しびれが増える場合や、痛みを我慢して伸ばしている場合は中止してください。強く伸ばせば良いわけではありません。
Q. 長く座ると痛いのは梨状筋症候群ですか?
可能性はありますが、決めつけはできません。
腰椎椎間板ヘルニア、仙腸関節障害、股関節疾患、坐骨神経痛などでも、長時間座位で痛みが出ることがあります。
Q. 整骨院では何ができますか?
痛みやしびれの範囲確認、神経症状のチェック、腰・骨盤・股関節・足部・姿勢・歩行の評価、物理療法、手技療法、運動療法、日常生活動作のアドバイスを行います。症状によっては、整形外科での検査をご提案します。
まとめ
梨状筋症候群は、お尻の奥にある梨状筋周辺で坐骨神経が刺激され、お尻から脚にかけて痛みやしびれが出ることがある症状です。
大切なのは、
「お尻が痛いから梨状筋」
「お尻を揉めば治る」
「坐骨神経痛だから全部同じ」
と決めつけないことです。
梨状筋症候群では、腰椎由来の神経症状、骨盤・股関節の動き、座り方、歩き方、足部の荷重バランスを総合的に確認することが重要です。
ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店では、お尻だけでなく、腰・神経症状・骨盤・股関節・足部まで確認し、痛みの軽減と再発予防をサポートします。
お尻の奥の痛み、長時間座位でのつらさ、脚に響く痛みやしびれでお悩みの方は、お気軽にご相談ください😊
この記事の執筆者
執筆者:塩野圭吾
ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店 院長
柔道整復師/インソール療法スペシャリスト
最終更新日:2026年5月29日
引用文献
- 日本脊髄外科学会.「梨状筋症候群」一般社団法人日本脊髄外科学会.
- Hicks BL, Varacallo M. “Piriformis Syndrome.” StatPearls. 2023.
- 高山恭平.「梨状筋症候群―診断のポイント,保存療法・手術療法」整形・災害外科.2022;65(5):557-563.
- Newman DP, Soto AT. “Sacroiliac Joint Dysfunction: Diagnosis and Treatment.” American Family Physician. 2022;105(3):239-245.
- Davis D, Maini K, Vasudevan A. “Sciatica.” StatPearls. 2024.
- Monteleone G, et al. “Piriformis syndrome: a systematic review of case reports.” 2025.
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