腰椎椎間板症・椎間板性腰痛
- 長く座っていると腰が痛い。
- 前かがみになると腰がつらい。
- 車の運転後に腰が重くなる。
- 朝よりも、座り仕事や中腰作業の後に腰が痛くなる。
- 検査で「椎間板が傷んでいる」「椎間板が狭くなっている」と言われた。
- ヘルニアではないと言われたけれど、腰痛が続いている。
〖腰椎椎間板症・椎間板性腰痛とは?〗椎間板に負担がかかって起こる腰痛|ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店
腰椎椎間板症とは、腰の骨である腰椎の間にある椎間板に負担がかかり、腰痛が出る状態です。
椎間板は、背骨にかかる衝撃を吸収するクッションのような役割をしています。
この椎間板に繰り返し負担がかかると、
✅ 椎間板の水分が減る
✅ 椎間板の高さが低くなる
✅ 椎間板の線維輪に負担がかかる
✅ 周囲に炎症反応が起こる
✅ 腰の動きで痛みが出る
といった変化が起こることがあります。
海外のレビューでも、椎間板性腰痛は椎間板の変性や構造的な損傷、炎症、力学的不安定性などが関係して起こる腰痛として整理されています。
ここで大切なのは、
「椎間板症」と「椎間板ヘルニア」は同じではない
ということです。
椎間板ヘルニアは、椎間板の一部が飛び出して神経を刺激し、脚の痛みやしびれを起こすことがあります。
一方、椎間板症・椎間板性腰痛では、脚のしびれよりも腰そのものの痛みが中心になることがあります。
もちろん、状態によっては神経症状を伴うこともあります。
そのため、腰痛だけなのか、脚のしびれや筋力低下があるのかを確認することが大切です。
また、画像検査で椎間板の変性が見つかっても、それが必ず痛みの原因とは限りません。
腰痛では、画像所見だけでなく、症状・動作・神経症状・生活背景を総合的に見る必要があります。
〖腰椎椎間板症の原因と主な症状〗なぜ座る・前かがみ・中腰で腰が痛くなるのか?|ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店
腰椎椎間板症の原因は、ひとつだけではありません。
日常生活の姿勢、仕事での中腰作業、スポーツ動作、股関節の硬さ、体幹機能の低下などが重なって、椎間板に負担がかかることがあります。
① 長時間座ることで椎間板に負担がかかる
椎間板性腰痛では、長時間座ると腰がつらくなる方がいます。
特に、
✅ デスクワーク
✅ 車の運転
✅ 長時間の勉強
✅ ソファで丸まって座る
✅ 骨盤が後ろに倒れた座り方
✅ 休憩なしで座り続ける
このような姿勢が続くと、腰椎や椎間板に負担がかかりやすくなります。
座っているときに骨盤が後ろへ倒れ、腰が丸くなると、椎間板の後方にストレスが集中しやすくなります。
② 前かがみ・中腰作業が多い
前かがみや中腰の姿勢も、椎間板に負担がかかりやすい動作です。
たとえば、
✅ 洗顔
✅ 靴下を履く
✅ 荷物を持ち上げる
✅ 掃除機をかける
✅ 草むしり
✅ 介護や抱っこ
✅ 重い物を前かがみで持つ
このような動作で腰痛が出る場合、椎間板への負担を考える必要があります。
ただし、原因は腰だけとは限りません。
股関節が硬い方は、股関節で曲がる代わりに腰を丸めて動きやすくなります。
その結果、腰椎や椎間板にストレスが集中しやすくなります。
③ 椎間板の変性と生活習慣・身体の使い方
椎間板は年齢とともに変化します。
AAOSも、加齢に伴って椎間板の水分量が減り、柔軟性が低下し、椎間板が縮んだり裂けたり膨らんだりしやすくなると説明しています。
ただし、ここは誤解しない方がいいです。
加齢変化がある=必ず痛い
ではありません。
同じように椎間板の変性があっても、痛みがある人とない人がいます。
その差には、
✅ 姿勢
✅ 股関節の可動域
✅ 体幹の安定性
✅ お尻の筋力
✅ 座り方
✅ 仕事やスポーツの負荷
✅ 睡眠・疲労・ストレス
などが関係することがあります。
つまり、腰椎椎間板症では、
椎間板そのものだけでなく、椎間板に負担をかけている生活動作や身体の使い方
を確認することが大切です。
腰椎椎間板症で出やすい症状
腰椎椎間板症・椎間板性腰痛では、以下のような症状がみられます。
✅ 腰の中心あたりが痛い
✅ 長く座ると腰が痛い
✅ 前かがみで痛い
✅ 中腰作業で痛い
✅ 車の運転後に腰が重い
✅ 朝より夕方に腰がつらい
✅ 腰を丸めると痛い
✅ 立ち上がりで腰が伸びにくい
✅ 腰に鈍い痛みが続く
✅ 繰り返し腰痛が出る
海外の文献では、椎間板性腰痛は神経根症状を伴わない体幹部中心の腰痛として扱われることがあり、椎間板変性が重要な要素とされています。
ただし、以下の症状がある場合は注意が必要です。
🟥 足のしびれが強い
🟥 足に力が入りにくい
🟥 つま先が上がりにくい
🟥 咳やくしゃみで脚に強く響く
🟥 排尿・排便の異常がある
🟥 転倒・尻もち後から強く痛い
🟥 安静時や夜間の痛みが強い
🟥 発熱がある
🟥 がん・感染症・骨粗しょう症の既往がある
このような場合は、椎間板症と決めつけず、整形外科での確認が必要です。
〖腰椎椎間板症の保存療法と自宅での注意点〗座り方・前かがみ動作・体幹機能を整えることが大切です|ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店
腰椎椎間板症・椎間板性腰痛では、痛みを強くする姿勢や動作を減らし、椎間板に負担が集中しにくい身体の使い方を作ることが大切です。
急性腰痛では、痛みが強い時期に無理をする必要はありません。
一方で、長期間の過度な安静はおすすめできません。
AAOSの腰痛ページでも、腰痛では原因や症状に応じて、活動性の維持、リハビリ、姿勢や身体の使い方の見直しなどが重要とされています。
痛みの程度に合わせた考え方
🟦 軽度
座ると腰が重いが、日常生活は大きく困らない
→ 座り方・休憩頻度・股関節の動きを見直す
🟨 中等度
前かがみ・中腰・車の運転で痛みがはっきり出る
→ 痛みが出る動作を減らし、腰に負担が集中する原因を評価する
🟥 強い症状
脚のしびれ・筋力低下・排尿排便異常・夜間痛がある
→ 整形外科で画像検査や医師の診察を検討する
自宅でやってよいこと
✅ 長時間座りっぱなしを避ける
✅ 30〜60分ごとに立ち上がる
✅ 座るときに骨盤を丸めすぎない
✅ 前かがみで重い物を持たない
✅ 荷物は身体に近づけて持つ
✅ 股関節まわりを軽く動かす
✅ お尻・体幹まわりを少しずつ使う
✅ 痛みのない範囲で短く歩く
椎間板性腰痛では、前かがみで症状が強くなる方がいます。
その場合、痛みを我慢して前屈ストレッチを繰り返すのはおすすめできません。
避けたいこと
⚠️ 長時間座りっぱなし
⚠️ 腰を丸めたまま重い物を持つ
⚠️ 痛みを我慢して前屈ストレッチをする
⚠️ 強い腰もみだけで解決しようとする
⚠️ コルセットだけに頼り続ける
⚠️ 足のしびれや筋力低下を放置する
⚠️ 検査が必要な腰痛を自己判断する
腰椎椎間板症では、
痛いところを揉むだけでは不十分なことがあります。
大切なのは、
🟦 痛みの出る姿勢を確認
🟩 座り方・前かがみ動作を調整
🟨 股関節・骨盤の動きを改善
🟧 体幹・お尻まわりの安定性改善
🟥 再発予防の運動療法
という流れです。
AAOSの脊椎コンディショニング資料でも、背骨を支える筋肉の強化は体幹の安定に役立ち、腰痛軽減や再発予防に重要とされています。
〖ラッコ整骨院での評価とサポート〗腰だけでなく股関節・骨盤・体幹・動作まで確認します|ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店
ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店では、腰椎椎間板症・椎間板性腰痛が疑われる腰痛に対して、腰だけでなく、股関節・骨盤・体幹・足部・日常動作まで確認します。
ただし、椎間板の状態を正確に確認するには、医師による診察やMRIなどの画像検査が必要です。
当院では、整骨院でできる評価を行い、必要に応じて整形外科での確認をご提案します。
① 痛みの出る姿勢・動作を確認します
まずは、どのような姿勢や動きで痛みが出るかを確認します。
✅ 長く座ると痛いのか
✅ 前かがみで痛いのか
✅ 反ると痛いのか
✅ 立ち上がりで痛いのか
✅ 車の運転で痛いのか
✅ 荷物を持つと痛いのか
✅ 脚にしびれがあるのか
椎間板性腰痛では、座位や前屈で症状が出やすいことがありますが、椎間関節性腰痛・仙腸関節障害・筋筋膜性腰痛などでも似た痛みが出るため、決めつけずに確認します。
② 神経症状や危険なサインを確認します
当院では、腰痛だけでなく、神経症状や危険なサインも確認します。
✅ 足のしびれ
✅ 足の筋力低下
✅ 感覚の左右差
✅ つま先立ち・かかと歩き
✅ 排尿・排便異常
✅ 発熱や夜間痛
✅ 転倒・事故歴
✅ 骨粗しょう症の有無
脚のしびれや筋力低下がある場合、椎間板ヘルニアなど神経症状を伴う疾患も考える必要があります。
③ 股関節・骨盤・体幹を評価します
腰椎椎間板症では、腰以外の動きがとても重要です。
当院では、
✅ 股関節の可動域
✅ 骨盤の傾き
✅ 体幹の安定性
✅ お尻の筋肉の働き
✅ 太もも裏の硬さ
✅ 足部の荷重バランス
✅ 座り方・立ち方
✅ 物の持ち上げ方
を確認します。
腰に負担が集中している方は、股関節で曲がる動きが苦手だったり、体幹が安定せず腰で支えすぎていたりすることがあります。
④ 物理療法・手技・運動療法を組み合わせます
ラッコ整骨院では、状態に合わせて、物理療法・手技療法・運動療法を組み合わせます。
痛みが強い時期は、無理に強い刺激を入れず、腰まわりの過緊張や痛みを落ち着かせることを優先します。
痛みが落ち着いてきたら、
🟦 痛みの軽減
🟩 股関節・骨盤の動き改善
🟨 体幹・お尻まわりの安定性改善
🟧 座り方・前かがみ動作の修正
🟥 再発予防の運動療法
という流れで進めます。
大切なのは、
椎間板にかかる負担を減らし、腰だけに頼らない動き方を作ること
です。
整形外科での検査をおすすめするケース
以下のような場合は、整形外科での確認をおすすめします。
🟥 足のしびれが強い
🟥 足に力が入りにくい
🟥 つま先が上がりにくい
🟥 咳やくしゃみで脚に強く響く
🟥 排尿・排便の異常がある
🟥 転倒・尻もち後から強く痛い
🟥 安静時も痛みが強い
🟥 夜間痛がある
🟥 発熱がある
🟥 がん・感染症・骨粗しょう症の既往がある
🟥 数週間たっても改善しない
腰痛は、椎間板だけでなく、椎間関節・仙腸関節・筋膜・神経・骨折など、さまざまな原因で起こります。
必要な場合は、医師による診断と画像検査を受けることが大切です。
よくある質問
Q. 腰椎椎間板症と腰椎椎間板ヘルニアは違いますか?
違います。
腰椎椎間板症は、椎間板の変性や負担によって腰痛が出る状態です。
腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板の一部が飛び出して神経を刺激し、脚の痛みやしびれを起こすことがあります。
Q. 椎間板が狭いと言われたら治りませんか?
椎間板の高さが完全に元通りになるわけではありません。
ただし、痛みは画像所見だけで決まるわけではありません。股関節・骨盤・体幹・姿勢・動作を整えることで、痛みや生活動作が改善することはあります。
Q. 座ると腰が痛くなるのは椎間板が原因ですか?
椎間板が関係することはあります。
ただし、筋・筋膜性腰痛、仙腸関節障害、股関節の硬さ、姿勢の問題でも座位で腰痛が出ることがあります。動作や神経症状を含めて確認することが大切です。
Q. ストレッチはした方がいいですか?
状態によります。
股関節やお尻まわりを軽く動かすことは役立つことがありますが、前かがみで腰や脚の症状が増える場合は、無理な前屈ストレッチは避けた方がよいです。
Q. 整骨院では何ができますか?
痛みの出る姿勢や動作の確認、神経症状のチェック、腰・股関節・骨盤・体幹・足部の評価、物理療法、手技療法、運動療法、座り方や物の持ち方のアドバイスを行います。必要に応じて整形外科での確認をご提案します。
まとめ
腰椎椎間板症・椎間板性腰痛は、腰の椎間板に負担がかかることで起こる腰痛です。
大切なのは、
「椎間板が傷んでいるから仕方ない」
「ヘルニアではないから問題ない」
「腰だけ揉めばよい」
と決めつけないことです。
椎間板性腰痛では、座り方、前かがみ動作、股関節の硬さ、骨盤の動き、体幹の安定性、仕事や日常生活のクセを総合的に確認することが重要です。
ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店では、腰だけでなく、股関節・骨盤・体幹・足部・日常動作まで確認し、痛みの軽減と再発予防をサポートします。
長く座ると腰が痛い、前かがみや中腰で腰がつらい、椎間板の変性を指摘された方は、お気軽にご相談ください😊
この記事の執筆者
執筆者:塩野圭吾
ラッコ整骨院 宇都宮鶴田店 院長
柔道整復師/インソール療法スペシャリスト
最終更新日:2026年5月29日
引用文献
- 日本整形外科学会,日本腰痛学会.『腰痛診療ガイドライン2019 改訂第2版』南江堂.2019.
- Isa ILM, et al. “Discogenic Low Back Pain: Anatomy, Pathophysiology and Treatments of Intervertebral Disc Degeneration.” International Journal of Molecular Sciences. 2023;24(1):208.
- Fujii K, et al. “Discogenic Back Pain: Literature Review of Definition, Diagnosis, and Treatment.” JBMR Plus. 2019;3(5):e10180.
- Remotti E, et al. “Review: Discogenic Back Pain: Update on Treatment.” Orthopedic Reviews. 2023.
- American Academy of Orthopaedic Surgeons. “Low Back Pain.” OrthoInfo. 2026.
- American Academy of Orthopaedic Surgeons. “Herniated Disk in the Lower Back.” OrthoInfo. 2026.
- American Academy of Orthopaedic Surgeons. “Spine Conditioning Program.” OrthoInfo.
- De Simone M, et al. “Discogenic Low Back Pain: Anatomic and Pathophysiologic Considerations.” Journal of Clinical Medicine. 2024;13(19):5915.
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